5.07.2009

新卒以外の採用が主流になる可能性は?

新卒採用以外の方法で企業が人を採る可能性はどれくらいあるのか。


 今後も“新卒採用”がなくなることはないだろう。しかし、社会や企業の置かれている環境に合わせて、ほかの採用方法が存在感を増してくる可能性が高い。長期的な投資である新卒採用を主軸とした採用政策が、極めて個性的に映る時代が来るかもしれない。

-それでも新卒を採る理由——日本“新卒神話”概論-


消極的側面として、終身雇用や年功序列といった「人事メカニズム」と新卒者の進路の受け皿とした「社会的要請」があげられる。

それでは積極的理由としては、「将来のコア人材」の確保と新卒社員が既存社員を刺激する組織活性化があげられる。

更なる効用として、全企業が同一時期に採用活動を行うため、優秀な人材を多く採れる可能性が高いという点や、企業が社会とのかかわりを持つチャンスとして企業PRにつながるという点が挙げられている。


メリットデメリットを並べてみても、新卒採用以外の枠は広がっていくだろうが、企業の独自性を発揮した企業に限る、といった印象が残る。

社会的な要請という観点からは大学側の都合、というものも見え隠れする。
大学改革の流れの中、就職率を生き残り戦略のポイントにしている大学が一定数以上あることは否めない。
大学卒業→就職してくれないと、大学の成果をどこで評価するのか、
というか評価しなくてはいけないのかわからないが、
この大きな流れは簡単に変えられない、という壁はある。



 多様化した社会の中で、さまざまな採用方式を視野に入れた人材構造を戦略的に描くことが各企業の重要な課題となっている。その中で働く社員にとっても、選択肢が多い分だけ、自分のキャリアをしっかり見つめることが求められるのである。



個人のキャリア、企業、大学とそれぞれが独自の考え方を持って
どうしていくかを考えて就職していくことが必要になるのだろう。